不動産投資に興味はあっても、実際に物件を購入して賃貸経営するのは不安だという人もいるでしょう。その場合は、reit投信に投資するという選択肢があります。reit投信には、上場されているものとされていないものがあります。日本で上場されているものとしてはJ-reitと呼ばれるものがあり、有望な投資対象となるでしょう。そこで、reit投信での資産運用を始める前に、上場reitに関する基礎知識をお伝えします。

☆そもそも上場reitとは?

reitとは、不動産投資信託を英語にした時の頭文字をとった用語で「リート」と発音します。不動産投資信託は、投資家の資金を賃貸ビルや賃貸マンション、ホテルなどに投資し、その賃貸利益を投資家に分配する証券化された金融商品で、上場されているものとそうでないものがあります。

日本で上場されているreitはj-reitと呼ばれ、東京証券取引所に約50銘柄が上場されています。一般的な証券投資信託は、日本株に連動するETFなどを除けば、ほとんどは上場されていません。そういった投資信託は、上場市場でいつでも時価で取引されるものではなく、信託財産の時価を1日1回集計し資産総額を確定して基準価額を算定されており、同一日の取引価格は1つしかありません。

一方、上場reitは、株式と同様に、市場が開いている時間中、変動する時価で自由に売買ができ、指値注文や信用取引も可能です。売却益や分配金に対する課税も、原則として株式の場合と同様の課税方式が適用されます。株式投資感覚で不動産投資ができる点が魅力です。

☆reitならではの上場基準とは?

reitが上場する場合には、株式上場と同様に、取引所が定めた上場基準を満たす必要があります。上場された銘柄は、市場に参加する一般投資家を含めた不特定多数の投資家の売買対象となります。すぐに倒産して取引できない状態になったり、資産価値が暴落したりといった事態が発生すると、投資家の利益が損なわれるため、そういった銘柄を排除し、信用の高い銘柄だけに上場を許すことで、一般投資家を保護する目的があります。

そのために上場基準が設定されているのです。reitの上場基準は、資産総額や投資主の数の条件が決められているなど、株式の上場基準と似ている点が多いですが、reitならではの上場基準もあります。例えば、投資信託委託会社が投資信託協会の会員であることや資産総額に占める不動産の財産総額の割合が一定以上であること、資産総額に占める賃貸事業収入がある不動産の割合が一定以上であることなどがその例です。

☆reit上場の廃止リスクを考える!廃止になった後の商品価値は?

上場reitへの投資は、実物不動産への投資と比較すると少額から投資できたり、流動性が高く売却して現金化しやすかったりするメリットがありますが、上場reitならではのリスクである「上場廃止リスク」も考えられます。上場廃止は、reit投信の取引所が定めた上場廃止基準に抵触することによって発生します。

上場廃止基準としては、不動産などの資産総額が運用資産総額の75%未満となって1年以内に75%以上に戻らない場合や、純資産総額が5億円未満となって1年以内に5億円以上に戻らない場合、資産総額が25億円未満となって1年以内に25億円以上に戻らない場合などです。上場廃止になると整理ポストに移行され、投資家は一定期間内に売却を余儀なくされます。資産総額が損失によって減少している場合などは、売却によって多額の売却損が発生することがありえます。これが上場廃止リスクです。上場reitへ投資する場合は、目論見書や運用報告書などで財務的な信用度が高く、上場廃止リスクが小さい銘柄を選ぶことが大切です。